【実費公開】タワマンの光熱費|70㎡と90㎡で比較した月額コスト

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「タワマンって、光熱費が高いんでしょ?」

マンション購入を検討している方から、この質問を何度受けたかわかりません。そして、正直に言うと——答えは「高い場合もあるし、そうでない場合もある」です。ただ、それだけでは何の役にも立ちませんよね。

私は2015年に晴海のタワーマンション(70㎡)を購入し、2025年に同じエリアの別の部屋(90㎡)へ住み替えました。つまり、同じ湾岸エリアのタワマンに10年以上住み続け、2つのサイズの部屋で実際に光熱費を払い続けてきた人間です。

この記事では、私が実際に支払ってきた電気代・ガス代・水道代を、できる限り具体的な数字とともに公開します。購入前の「生活コストの試算」に役立てていただければ幸いです。

目次

まず前提:うちのタワマン環境を整理しておく

数字を見る前に、比較の前提条件を確認してください。マンションによってスペックが大きく異なるため、前提なしに金額だけ見ても意味がないからです。

70㎡時代(2015〜2025年)

  • 面積:70㎡(2LDK)
  • 居住人数:夫婦2人→途中から3人(子どもが生まれた)
  • 設備:個別エアコン、都市ガス(ガスコンロ・ガス給湯)
  • 階数:中層階(15〜20階帯)
  • 向き:南東向き
  • 電力会社:当初は東京電力、途中から新電力に切り替え

90㎡時代(2025年〜現在)

  • 面積:90㎡(3LDK)
  • 居住人数:家族3人
  • 設備:個別エアコン(全居室)、都市ガス(ガスコンロ・ガス給湯)
  • 階数:高層階(30階以上)
  • 向き:南西向き
  • 電力会社:新電力(継続)

どちらもオール電化ではなく、ガス併用の物件です。この点は光熱費の計算に大きく影響しますので、ご自身の物件のスペックと照らし合わせながら読んでください。

70㎡時代の光熱費:10年分のリアル

電気代の月別推移(年間平均)

70㎡・夫婦2人時代の電気代は、年間を通じてざっくり以下のような推移でした。

  • 1月・2月(暖房フル稼働):1万2,000〜1万5,000円
  • 3月・4月・5月(春先・エアコンほぼ不使用):6,000〜8,000円
  • 6月(梅雨・除湿モード多用):9,000〜1万1,000円
  • 7月・8月(冷房フル稼働):1万3,000〜1万6,000円
  • 9月(まだ暑い):1万〜1万2,000円
  • 10月・11月(快適期):6,000〜8,000円
  • 12月(暖房スタート):1万〜1万2,000円

月平均で約9,500〜1万円、年間で約11〜12万円というのが、70㎡・夫婦2人での電気代の目安でした。子どもが生まれてから(2019年以降)は、在宅時間と空調の使用量が増え、月平均で1,000〜2,000円ほど上がった印象です。

ただし、2022〜2023年の電気代高騰は大きかった。ピーク時の冬は月2万円を超えた月もあり、「タワマンって電気代高いんだな」と改めて実感しました。その後、新電力に切り替えて多少抑えられましたが、根本的な解決にはなりませんでした。

ガス代の実態

ガスはコンロと給湯器に使います。我が家はシャワー派ではなく湯船派なので、ガス代はそれなりにかかっています。

  • 夏場(6〜9月):3,500〜4,500円
  • 冬場(12〜2月):7,000〜9,000円
  • 月平均:約5,500〜6,000円

タワマンのガス代が一般的なマンションより特別高いということはありません。ただし、高層階は水圧の関係で給湯器の設定を少し上げることがあり、わずかながらガス消費量が増える傾向があると管理会社の方から聞いたことがあります。

水道代

水道代は2ヶ月に1度の請求が多いですが、月換算で夫婦2人だと2,000〜3,000円程度。子どもが増えても3,000〜4,000円の範囲内でした。タワマンだからといって水道代が特別高いということはなく、一般的なマンションと変わりません。

70㎡時代の月間光熱費合計

項目 月平均(夫婦2人)
電気代 約9,500〜1万円
ガス代 約5,500〜6,000円
水道代 約2,500円
合計 約1万7,500〜1万8,500円

年間にすると約21〜22万円。管理費・修繕積立金とは別に、これだけの生活インフラコストがかかることを念頭に置いてください。

90㎡へ住み替えてから:何が変わったか

2025年に同じ晴海エリアの別棟・90㎡へ引っ越しました。面積は約28%増。直感的には「光熱費も28%増えるんだろうな」と思っていましたが、実際はもう少し複雑でした。

電気代:思ったより増えなかった理由

90㎡に引っ越してからの電気代は、月平均で1万2,000〜1万4,000円程度です。70㎡時代と比べると2,000〜4,000円の増加ですが、面積増加(28%増)に比べると増加幅は抑えられています。

理由はいくつかあります。

  • 新しい建物はエネルギー効率が高い:2025年竣工の物件は断熱性能が向上しており、冷暖房効率が70㎡時代の棟より明らかに良い
  • エアコンの台数管理:子ども部屋のエアコンは「使う部屋だけ稼働」という習慣が身についた
  • 高層階は日当たりがよく、冬の暖房効率が上がった:南西向きで午後から夕方まで日差しが入り、冬の昼間は暖房なしで過ごせる日も多い

ただし、夏場は高層階ゆえに直射日光の影響が強く、遮熱ガラスとはいえ西日がきつい時間帯(14〜17時)はエアコンがフル稼働します。これは想定外のコスト増でした。

ガス代・水道代

ガス代は家族3人で月平均6,000〜7,500円。水道代は3,500〜4,500円程度に増えました。面積よりも人数と生活スタイルの影響が大きいです。

90㎡時代の月間光熱費合計

項目 月平均(家族3人・高層階)
電気代 約1万2,000〜1万4,000円
ガス代 約6,000〜7,500円
水道代 約4,000円
合計 約2万2,000〜2万5,500円

年間換算で約26〜30万円。70㎡時代より年間5〜8万円の増加です。管理費・修繕積立金・固定資産税とあわせると、広くなるにつれて固定的なランニングコストがどんどん積み上がることがわかります。

タワマンならではの光熱費の特性:3つのポイント

💡 タワマンならではの光熱費の特性:3つのポイントのポイント

オール電化か都市ガス併用か:オール電化はガス基本料が不要だが電気代が高くなりやすい。夜間電力活用で工夫できるかがカギ
💡全館空調か個別エアコンか:全館空調は快適性が高いが、電気代の制御がしにくい(使わない部屋の分も空調している)
⚠️竣工年:断熱グレードの差:2010年代前半竣工と2020年代竣工では省エネ性能が大きく異なる
🔑共用部への按分方式:管理費に共用部の光熱費が含まれる場合、表面上の光熱費は安く見える

1. 高気密・高断熱は「諸刃の剣」

タワーマンションは一般的に気密性・断熱性が高く、外気温の影響を受けにくい構造になっています。冬は保温効果が高く、一度暖めれば室温が下がりにくい。夏は外の熱気が入りにくい。この点は光熱費の節約につながります。

ただし、密閉性が高いゆえに「換気」が重要になります。24時間換気システムが稼働しており、これが電気代のベースラインを押し上げます。また、換気をうまくコントロールしないと湿気がこもりやすく、除湿機を使う頻度が増えることもあります。

2. 高層階は「冷暖房の難易度」が上がる

高層階になるほど、外気温の変化が敏感に室温に影響します。地上近くは周辺建物や地面の熱で外気温が和らげられますが、30階以上になると風の影響を直接受けます。特に冬の北西風、夏の直射日光は、中低層階より強く感じます。

私の体感では、同じ設定温度のエアコンでも、30階以上の部屋は夏に「もう少し冷やしたい」と感じることが多く、設定温度を1〜2度下げることになりがちです。これが電気代に積み重なります。

3. 物件によって光熱費は大きく変わる

最も重要なポイントです。同じタワマンでも:

  • オール電化か都市ガス併用か:オール電化はガス基本料が不要だが電気代が高くなりやすい。夜間電力活用で工夫できるかがカギ
  • 全館空調か個別エアコンか:全館空調は快適性が高いが、電気代の制御がしにくい(使わない部屋の分も空調している)
  • 竣工年:断熱グレードの差:2010年代前半竣工と2020年代竣工では省エネ性能が大きく異なる
  • 共用部への按分方式:管理費に共用部の光熱費が含まれる場合、表面上の光熱費は安く見える

「タワマンの電気代は高い」という声がある一方で、「むしろ一戸建てより安くなった」という声もあるのは、この条件の差によるものです。

季節別の光熱費の動き:月ごとの予算管理のヒント

タワマン生活での光熱費は、季節によって大きく変動します。年間の資金計画を立てるうえで、「高い月」と「安い月」を把握しておくことが重要です。

最も光熱費がかかる月:1月・2月・8月

冬の暖房と夏の冷房がピークになる月です。我が家(90㎡・家族3人)では、これらの月は電気代だけで1万6,000〜2万円に達することもあります。特に2022〜2024年の電力価格高騰期は、この時期に予算を大きく超えることがありました。

最も光熱費が安い月:4月・5月・10月・11月

エアコンをほとんど使わない春と秋は、電気代が8,000〜1万円程度まで下がります。タワマン生活で「光熱費が安い」と感じるのはこの期間だけ、といっても過言ではありません。

年間を通じた月別の予算目安(90㎡・家族3人・都市ガス物件)を以下に示します。

  • 1月:約2万6,000〜3万円(暖房+ガス給湯)
  • 2月:約2万5,000〜2万9,000円
  • 3月:約2万〜2万3,000円
  • 4月:約1万6,000〜1万9,000円
  • 5月:約1万5,000〜1万8,000円
  • 6月:約1万8,000〜2万1,000円(除湿)
  • 7月:約2万2,000〜2万5,000円
  • 8月:約2万4,000〜2万8,000円
  • 9月:約2万〜2万3,000円
  • 10月:約1万6,000〜1万9,000円
  • 11月:約1万6,000〜2万円
  • 12月:約2万2,000〜2万5,000円

年間合計でおおよそ24〜28万円という計算になります。月々に均すと約2万〜2万3,000円。これを「月2万円の固定費」として予算に組み込んでおくと、家計管理がしやすくなります。

光熱費を抑えるために実践してきた5つのこと

10年以上タワマンに住んできた経験から、効果があった節約策をまとめます。

1. 新電力への切り替えで年間2〜3万円の削減

2020年頃に東京電力から新電力へ切り替え、年間で2〜3万円のコスト削減ができました。ただし、2022年の電力価格高騰時に新電力事業者が相次いで撤退・値上げしたため、結果的に東京電力に戻した時期もありました。

現在は再び新電力を利用していますが、「安定性」と「価格」のバランスを常に見直すことが大切です。特にタワマンのような電気代ベースが高い住まいでは、1kWhあたり数円の差が年間で数万円の差になります。

2. エアコンの「自動運転」を使いこなす

エアコンは「自動運転」が最も省エネです。設定温度に達したら自動で出力を落とすため、「強」で稼働し続けるより電力消費が少なくなります。タワマンの気密性の高さはここで活きてきます:一度部屋が適温になれば、エアコンは弱い出力で維持できるからです。

3. 使わない部屋のエアコンはこまめにオフ

90㎡・3LDKになってから意識的にやっていることです。子どもが学校に行っている昼間は子ども部屋のエアコンをオフ。夜だけ稼働させるだけで、月1,000〜2,000円の節約になります。「24時間つけっぱなしが節約」という説もありますが、「使わない部屋はオフ」の方が我が家では節約できています。

4. 高断熱カーテンで冷暖房効率を上げる

タワマンの窓は大きい。大きな窓は眺望の魅力ですが、熱の出入り口でもあります。遮熱・断熱効果のある厚手のカーテンを使うことで、夏の西日をカットし、冬の冷気をブロックできます。特に高層階は外気との温度差が大きいため、カーテンの効果が大きく出ます。

5. 給湯器の設定温度を見直す

ガス給湯器の設定温度を「高め」にしていると、常にその温度まで沸かすためにガスを使います。シャワーメインなら48〜50度、湯船派なら50〜52度程度が適切です。「60度設定」のまま放置している方は、ぜひ見直してみてください。

購入前に確認すべき光熱費関連のチェックポイント

タワマン購入を検討している方が、内覧や商談の際に必ず確認しておきたいポイントをまとめます。

チェック1:オール電化か都市ガス併用か

オール電化物件は夜間電力を活用できるプランがある一方、電気代の基本料金が高めです。都市ガス物件はガス基本料がかかりますが、料理や給湯がガスの場合、電気代は抑えやすいです。どちらが有利かは生活スタイルによります。一人暮らし・共働き夫婦ならオール電化、子どものいる家族でガスコンロ派なら都市ガス物件が合いやすい傾向があります。

チェック2:全館空調か個別空調か

全館空調は快適ですが、電気代のコントロールが難しい点があります。使っていない部屋も含めて空調するため、家族が少ない家庭では割高になりがちです。個別エアコンは使う部屋だけ稼働できる分、家族構成・生活リズムに合わせた節約ができます。

チェック3:竣工年と省エネ等級

省エネ基準は年々厳しくなっており、2020年以降竣工の物件は断熱性能が大幅に向上しています。竣工年が古い物件は管理費・修繕積立金が安くても、光熱費で差を埋められてしまうことがあります。「省エネ等級4以上」かどうかを確認するだけでも、光熱費の目安がわかります。

チェック4:前居住者への実績確認

売主(個人)がいる中古物件の場合、「月々の光熱費の実績を教えてもらえますか?」と聞いてみることをおすすめします。断られることもありますが、開示してくれるケースも意外とあります。直近12ヶ月分のデータがあれば、季節変動含めてリアルな試算ができます。

チェック5:共用部の光熱費按分の仕組み

エントランスや廊下、エレベーター、共用施設の電気代は、管理費の中に含まれていることが多いです。「管理費が高いから光熱費が安い」という物件もあれば、共用部の電気代が別途請求される物件もあります。管理費の内訳を確認しておきましょう。

まとめ:タワマンの光熱費、購入前に試算しておきたい数字

私の経験から導き出した、タワマンの光熱費の目安を最後にまとめます。

物件スペック 月間光熱費の目安 年間合計の目安
70㎡・都市ガス・1〜2人 1万5,000〜2万円 18〜24万円
90㎡・都市ガス・3人 2万〜2万5,000円 24〜30万円
70㎡・オール電化・1〜2人 1万2,000〜1万8,000円 14〜22万円
90㎡・オール電化・3人 1万8,000〜2万5,000円 22〜30万円

光熱費は管理費・修繕積立金・固定資産税と並ぶ「見えにくい固定費」の一つです。タワマンの豊かな暮らしを長く続けるためには、こういった毎月出ていくコストをしっかり把握したうえで購入判断をすることが大切です。

私は10年間この数字と向き合ってきたからこそ、「光熱費込みで月々いくら?」という視点を最初から持っておくことの重要性を実感しています。返済額だけで判断してしまうと、住んでから「思ったより生活が苦しい」と感じる原因になりかねません。

購入前のシミュレーションに、ぜひこの記事の数字を参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

2015年に新築で晴海のタワーマンションを5,500万円で購入し、2025年に1.4億円で売却(売却益+8,500万円)。現在は都内の中古タワマンに住み替え、資産性の高い物件選びと住宅ローン戦略を実践中。「住みながら資産を増やす」をテーマに、後悔しないタワマン購入術や、管理組合・修繕積立金の実情など、タワマン住人ならではのリアルな情報を発信しています。

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