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タワマンを購入するとき、多くの人が真っ先に確認するのは「物件価格」と「住宅ローンの月返済額」です。しかし、毎年確実に発生する固定資産税を見落としてしまうケースが後を絶ちません。
私は2015年に晴海のタワーマンション(70㎡)を購入し、2025年には同エリアのより広い住戸(90㎡)に買い替えました。10年以上タワマンオーナーとして固定資産税を払い続けてきた経験から言えば、「固定資産税はタワマンの保有コスト計算において、最も見落とされやすい大物」です。
特に2018年の税制改正以降、高層階を選べば選ぶほど税負担が重くなる仕組みが導入されました。この記事では、タワマンの固定資産税のしくみ・税制改正の内容・階数別の税額シミュレーション・納付スケジュール・そして実際のオーナー目線での節税ポイントまで徹底解説します。購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んでください。
タワマンの固定資産税とは?基本をおさらい
固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有している人が、毎年1月1日時点の所有者として市区町村に納める税金です。税率は原則として課税標準額の1.4%です。
マンションの場合、土地部分と建物部分のそれぞれに固定資産税がかかります。タワマンでは土地を区分所有者全員で持分割合に応じて按分しますが、実質的には専有面積に比例した負担になります。タワマンは1棟に数百戸が入ることも多く、1戸あたりの土地持分は非常に小さくなるため、土地分の固定資産税は一般戸建てに比べて格段に低いという特徴があります。
都市計画税も加算される
都市計画区域(市街化区域)内の不動産には、固定資産税に加えて都市計画税(税率0.3%)もかかります。東京都内のタワマンはほぼすべて市街化区域に立地しているため、実質的な合計税率は1.7%と考えておきましょう。
新築マンションの減額措置
新築マンションには、建物部分の固定資産税が一定期間減額される特例があります。
- 一般住宅(床面積120㎡まで):新築後3年間、税額が1/2に
- 長期優良住宅認定物件:新築後5年間、税額が1/2に
ただし、この減額はあくまで「建物部分のみ」です。土地分の固定資産税には適用されません。また、この減額期間が終わったタイミングで税額が一気に跳ね上がることも、事前に頭に入れておく必要があります。新築タワマンを購入した場合、4年目(または6年目)以降の税額が「本来の税負担」だと認識してください。
固定資産税の納付スケジュール
固定資産税は毎年4〜6月頃に市区町村から「納税通知書」が届き、年4回(4月・7月・12月・翌2月が目安)に分けて納付します。一括払いも可能で、口座振替やクレジットカード払い(自治体によって異なる)にも対応しています。
年間20〜30万円規模の税額を月割りにすると月1.7〜2.5万円。住宅ローン返済や管理費と並んで、毎月の手取りキャッシュフローに組み込んで管理する習慣をつけることが重要です。
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2018年税制改正:高層階ほど税が高くなった理由
2018年1月1日以降に完成した「居住用超高層建築物(高さ60m超のマンション)」から、固定資産税の計算方式が大きく変わりました。
改正前の問題点
従来の計算方式では、タワマンの固定資産税は専有面積の割合(持分割合)で単純に按分されていました。つまり、1階でも40階でも同じ専有面積であれば、ほぼ同じ固定資産税を払うという仕組みでした。
しかし現実には、高層階ほど分譲価格も取引価格も高い。にもかかわらず税負担は同じというのは「不公平ではないか」という議論が長年続いていました。相続税評価額と市場価格の乖離を利用したいわゆる「タワマン節税」と同様の問題が、固定資産税にも存在していたのです。財務省・国土交通省が連携して検討を重ねた結果、2018年度税制改正で「階層別補正率」が導入されました。
改正後:補正率の導入
2018年の改正により、高さ60mを超えるタワマンの固定資産税は、階数に応じた補正率を乗じて計算されるようになりました。
建物全体の中央の階を基準(補正率1.0)として、
- それより上の階:1階増えるごとに補正率が約0.25%増加
- それより下の階:1階下がるごとに補正率が約0.25%減少
という形で調整されます。40階建てタワマンで試算すると次のようになります。
| 階数 | 補正率(目安) | 基準との差 |
|---|---|---|
| 1階 | 約0.951 | −4.9% |
| 10階 | 約0.975 | −2.5% |
| 20階(中央) | 1.000 | 基準 |
| 30階 | 約1.025 | +2.5% |
| 40階(最上階) | 約1.050 | +5.0% |
パーセンテージだけ見ると「大した差ではないのでは?」と感じるかもしれません。しかし元々の税額が大きいタワマンでは、この差が年間数万円単位になることもあります。30年間保有すれば、累計では数十万〜百万円超の差になるケースも十分あり得ます。
階数別・固定資産税シミュレーション
東京都内の40階建てタワマン(2020年竣工)、専有面積70㎡の住戸を購入したケースで試算してみます。
前提条件:
- 物件価格:8,000万円
- 固定資産税評価額(建物):約1,500万円(時価の約50%と仮定)
- 新築減額措置(3年間1/2)が終了した4年目以降で計算
- 都市計画税(0.3%)を含む合計税率1.7%で計算
- 土地分は全戸共通で約3万円/年と仮定
| 階数 | 補正率(目安) | 建物分(年額) | 土地分込み合計(年額) |
|---|---|---|---|
| 1階 | 0.951 | 約24.2万円 | 約27.2万円 |
| 10階 | 0.975 | 約24.8万円 | 約27.8万円 |
| 20階(中央) | 1.000 | 約25.5万円 | 約28.5万円 |
| 30階 | 1.025 | 約26.1万円 | 約29.1万円 |
| 40階(最上階) | 1.050 | 約26.8万円 | 約29.8万円 |
※上記は概算です。実際の税額は市区町村の固定資産税評価額によって異なります。
最上階と1階で比較すると年間約2.6万円の差。30年保有すれば約78万円の差になります。「眺望のために高層階を選ぶ」という判断は合理的ですが、税コストも込みで検討することが重要です。
90㎡ vs 70㎡:面積が大きいと税額も比例して上がる
私自身、2025年に70㎡から90㎡の住戸に買い替えたとき、固定資産税の増加分も事前に試算しました。面積が約29%増えると、建物分の固定資産税もほぼ同じ割合で増加します。広い住戸を検討する際は、面積拡大分の税コストアップを忘れずに試算しておくことを強くお勧めします。
中古タワマンは旧税制の可能性あり:見落とせないポイント
💡 中古タワマンは旧税制の可能性あり:見落とせないポイントのポイント
2018年1月1日より前に完成した中古タワマンには、旧税制がそのまま適用されています。つまり、高層階でも低層階でも専有面積が同じなら同じ固定資産税です。
これは何を意味するかというと、
- 旧税制物件の高層階中古は、同等の新築よりも固定資産税が安い場合がある
- 一方で、旧税制物件は築年数が相応に経過しており、修繕積立金の不足リスクや大規模修繕の時期が近いことも多い
- 資産価値の観点では魅力的だが、建物の経年劣化や修繕積立金の値上がりリスクとのトレードオフを冷静に判断する必要がある
中古タワマンを検討している方は、竣工年を必ず確認し、どちらの税制ルールが適用されているか把握しておきましょう。不動産会社の営業担当に「この物件は新税制・旧税制どちらですか?」と確認するのは当然の質問です。
編集長の実体験:晴海タワマンの固定資産税はいくらか
私が最初に購入した晴海のタワマンは2015年竣工です。つまり、旧税制が適用される物件でした。そのため私が住んでいた階の固定資産税は、専有面積比例でシンプルに計算されていました。
具体的な税額はプライバシーの観点からぼかしますが、70㎡の住戸で年間の固定資産税+都市計画税はおおよそ20〜25万円の範囲でした。これに管理費・修繕積立金が年間約48万円、駐車場代などを合わせると、保有コストの合計は年間で相当な金額になります。
2025年に90㎡の住戸へ買い替えた後は、当然ながら固定資産税の絶対額も増えています。面積が増えた分だけコストも増える。当たり前のことですが、買い替え時に「広さの増分が税負担にどう跳ね返るか」を試算しておいたことで、想定外の出費なく対応できました。
「タワマンに住む」というライフスタイルには、固定資産税・管理費・修繕積立金という三大ランニングコストが常に伴います。購入前に月額・年額ベースで全コストを計算しておくことが、後悔しないための鉄則です。
タワマン固定資産税の節税ポイント4選
①住宅ローン控除とトータルで考える
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、毎年の所得税・住民税から一定額が控除される制度です。固定資産税が高くなっても、ローン控除でトータルの税負担を抑えられるケースがあります。
2024年以降の制度では、省エネ基準適合住宅かどうかで控除額が変わります。新築タワマン購入時は物件の省エネ認定状況を必ず確認しましょう。認定長期優良住宅・認定低炭素住宅に該当すれば、借入限度額が最大5,000万円まで拡大されます。
②固定資産評価審査委員会への審査請求を知っておく
固定資産税の評価額に不服がある場合、固定資産評価審査委員会への審査請求が可能です。審査請求できる期間は、納税通知書を受け取ってから3ヶ月以内と限られているため、通知書が届いたらまず評価額を確認する習慣をつけましょう。
また毎年4〜6月には「縦覧」制度があり、同一市区町村内の他の不動産の評価額と比較できます。評価額が明らかに高すぎると感じる場合は、税理士や不動産鑑定士への相談も選択肢です。実際に評価額が引き下げられ、過去分の還付を受けるケースもゼロではありません。
③購入前に売主から納税通知書を開示してもらう
最も実践的な方法は、購入前に売主側に固定資産税の実績額(納税通知書)を開示してもらうことです。不動産売買では、売主が直近の納税通知書を開示するケースが多く、これをもとに年間コストを計算した上で購入判断ができます。
「聞きにくい」と遠慮する必要はありません。信頼できる営業担当なら当然の質問として対応してくれます。開示を渋るようであれば、それ自体が注意サインです。私自身、2025年の買い替え時も真っ先に納税通知書の開示を求めました。
④日割り精算のしくみを理解して損をしない
不動産を年の途中で取得した場合、固定資産税は売主・買主の間で日割り精算するのが一般的です。1月1日時点の所有者に課税されるため、法律上の納税義務は売主にありますが、取引慣行として引渡し日以降の分を買主が負担します。
この精算金は「固定資産税の節税」ではありませんが、購入時の諸費用計算に含め忘れるケースが非常に多いです。物件価格の1〜2%相当を諸費用として見ておくときに、この日割り分も忘れずに加算しておきましょう。
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一般マンションとタワマンの固定資産税:何が違うか
タワマンの固定資産税が一般マンションと大きく異なる点を整理します。
| 比較項目 | 一般マンション | タワマン(高さ60m超) |
|---|---|---|
| 階層別補正 | なし(専有面積で按分) | あり(2018年以降竣工) |
| 土地持分 | 少ない | さらに少ない(戸数が多いため) |
| 建物評価額の規模 | 普通 | 高額になりやすい |
| 新築減額の恩恵期間中の注意点 | 同様 | 4年目以降の跳ね上がりが大きい |
タワマンは土地持分が少ない分、建物評価額が税負担のメインドライバーになります。購入時に「どの階か」「建物の固定資産税評価額はいくらか」を確認することが、一般マンション以上に重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. タワマンの固定資産税はいつから高層階で差がつくようになったのですか?
A. 2018年1月1日以降に完成した、高さ60mを超える居住用超高層建築物から適用されています。それ以前に竣工した物件は旧税制のままです。
Q. 固定資産税評価額は何年ごとに変わりますか?
A. 固定資産税評価額は原則として3年ごとに評価替えが行われます。直近では2024年が評価替えの年でした。建物は経年により評価額が下がる傾向がありますが、地価が上昇しているエリアでは土地分が上がることもあります。
Q. タワマンを賃貸に出している場合も固定資産税はかかりますか?
A. はい、かかります。固定資産税は「所有者」に課税されるため、居住・賃貸を問わず毎年発生します。賃貸に出す場合は家賃収入から固定資産税を経費計上できるため、税務上の処理が変わります。
Q. 高層階は固定資産税が高いと聞きますが、どれくらい差がありますか?
A. 40階建てで最上階と1階を比べると補正率の差は約10%(1.050 vs 0.951)です。年間税額が25万円の物件なら約2.5万円の差。30年保有で約75万円の差になります。絶対額は大きくありませんが、購入判断の参考データとして把握しておく価値はあります。
Q. 相続が発生した場合、固定資産税評価額と相続税評価額は同じですか?
A. 異なります。相続税評価額(路線価方式)と固定資産税評価額は別々に算出されます。タワマンの相続税対策として話題になる「タワマン節税」は主に相続税評価額の話で、固定資産税評価額とは直接関係しません。ただし2024年以降の税制改正で相続税のタワマン評価は市場価格に近づく方向に見直されています。
購入前に確認すべきチェックリスト
- ☑ 竣工年は2018年1月1日以降(新税制)か、以前(旧税制)か
- ☑ 建物の高さは60m超か(超高層建築物の定義に該当するか)
- ☑ 購入検討階の補正率はいくらか
- ☑ 直近の固定資産税・都市計画税の実績額(納税通知書で確認)
- ☑ 新築減額措置の残り期間はあるか、4年目以降の税額はいくらか
- ☑ 管理費・修繕積立金・駐車場代を含めた年間保有コストの合計
- ☑ 住宅ローン控除との組み合わせで実質負担はいくらになるか
- ☑ 買い替えを想定している場合、売却時に固定資産税の精算がどうなるか
まとめ:固定資産税を知ることが「賢いタワマン購入」の第一歩
タワマンの固定資産税は、2018年の税制改正以降、高層階ほど高くなる仕組みが導入されました。年間の差額は数万円に見えますが、30年・40年と保有すれば累計では数十万〜百万円規模の差になりえます。
晴海で10年以上タワマンオーナーをして、また2025年に同エリアで買い替えを経験して実感しているのは、「購入価格より保有コストの把握の方が難しく、かつ重要」ということです。物件価格だけで比較して後悔する人を、私はこれまで何人も見てきました。
固定資産税・管理費・修繕積立金・住宅ローン返済額を月割り・年割りで計算し、自分の収支に本当に合っているかを冷静に確認する。それが後悔しないタワマン購入の基本中の基本です。特に固定資産税は毎年確実に発生する「見えにくいコスト」。購入前に一度シミュレーションする習慣をつけてください。
購入エリアの資産価値の見極め方や、ローン戦略については以下の記事もあわせてご覧ください。

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