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「住宅ローンは変動金利一択」
「固定金利なんて情弱が選ぶもの」
SNSやブログでは、そんな言葉をよく目にします。確かに、シミュレーション上の数字を見れば、変動金利の方が総返済額は少なくなるケースが大半です。
しかし私は2015年、5,000万円のローンを組む際に迷わず「35年固定金利」を選びました。銀行は三菱UFJ銀行、金利は約0.8%。
今考えれば「最強の固定金利」ですが、当時は変動金利なら0.5%台も出ていた時代。「わざわざ高い金利を払うなんて」と言われたこともあります。
結果的に、私は損をしたのか、得をしたのか?
10年間返済し続けた今だから分かる「数字には表れないメリット」についてお話しします。
【この記事を書いた人】
2015年、中央区晴海のタワーマンション(5,200万円・70㎡)を購入。住宅ローンは三菱UFJ銀行・35年固定・金利0.8%。10年間、一度も借り換えずに返済継続中。2025年には同エリアの90㎡に住み替え。
なぜ「変動」ではなく「固定」を選んだのか?
当時の私は、金融のプロでもなければ、相場を読む力もありませんでした。選んだ理由は、たった一つです。
「なんとなく、怖いから」
これだけです。5,000万円という、人生で見たこともない借金を背負う恐怖。「もし金利が上がって、払えなくなったらどうしよう?」——その不安を消すためのコストとして、変動との金利差(約0.3%)を受け入れました。
論理的な計算ではなく、純粋な「防衛本能」での選択でした。
タワマン購入という特殊な文脈
一般的な住宅ローン論争と、タワマン購入のローン選びには、一つ大きな違いがあります。それは「借入額のスケール」です。
3,000万円のローンと5,000万円以上のローンでは、金利1%の差が生む月額差が全然違います。借入額が大きいほど、金利変動リスクの絶対額も膨らむ。タワマンという高額物件を買う以上、金利リスクへの感度は一般戸建て購入者より高くて当然です。
また、私が物件を購入した2015年当時の晴海エリアは、今ほど知名度が高くありませんでした。HARUMI FLAGのような大規模再開発が始まる前夜。「本当にこの街が伸びるのか?」という不確実性もあり、変動・固定どちらが「正解」か予測できる根拠は何もありませんでした。
結果論:金銭的には「損」をした
正直に数字の話をしましょう。この約10年間、日本の住宅ローン金利(変動)は上がりませんでした。むしろ下がり続け、0.3〜0.4%台が当たり前になりました。
もし私が変動金利を選んでいたら?
| 比較項目 | 私が選んだ固定(0.8%) | もし変動を選んでいたら |
|---|---|---|
| 借入額 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 金利 | 0.8%(35年固定) | 0.5%前後(変動) |
| 月々の返済額 | 約136,000円 | 約122,000円程度 |
| 10年間の差額(概算) | — | 約168万円の節約 |
「金銭的な損得」だけで見れば、私は負けました。変動金利を選んだ人が正解だったのです。数字は正直です。
💡 ここが重要:金銭的な損は認める。でも「後悔しているか」は別の話。
しかし、「安心感」は何物にも代えがたかった
では、固定金利を選んだことを後悔しているか?
答えは「NO」です。むしろ、心から良かったと思っています。
その理由は、「金利ニュースに一喜一憂しなくて済んだ」からです。
この10年の間にも「長期金利が上昇」「日銀が政策変更か?」というニュースは何度もありました。そのたびに、変動金利を選んだ知人たちは「来月から上がるかな?」「借り換えるべきかな?」と不安な顔をしていました。
しかし、私は無風です。
世の中がどうなろうと、35年間、私の返済額は1円たりとも変わらない。この「確定した未来」を持っていることの精神的余裕は、計り知れない価値がありました。
精神的安定が、別の意思決定を後押しした
これは見落とされがちなポイントですが、ローン返済に関するストレスがないことで、他の資産形成や生活の判断を冷静に行えるという副次的なメリットがありました。
変動金利の友人の中には、「金利が上がりそうだから繰り上げ返済を急いでいる」という人もいます。本来なら投資や教育費・老後資金に回せたお金を、恐怖心から急いでローン返済に充ててしまうパターンです。固定金利を選んでいれば、焦らず長期目線で資産配分を考えられます。
変動vs固定:2025年以降の金利環境をどう見るか
🔍 変動vs固定:2025年以降の金利環境をどう見るかのポイント比較
メリット
- 変動金利が今後さらに上昇すると想定するなら、固定の相対的な安心感は増す
- 逆に低金利が続くと信じるなら、変動の優位性は依然として残る
デメリット
- ただし、変動と固定の金利差が縮まっている今、「固定を選ぶコスト」は以前より小さい
2024年以降、日本銀行は長らく続けてきたゼロ金利政策を段階的に修正し始めました。変動金利も少しずつ上昇傾向にあります。
| 金利タイプ | 2015年(私が借りた頃) | 2025年現在 |
|---|---|---|
| 変動金利(主要銀行) | 0.5〜0.7% | 0.8〜1.0% |
| 固定金利・フラット35 | 1.5〜2.0% | 1.8〜2.2% |
| 私のローン(35年固定) | 0.8% | 0.8%(変わらず) |
2025年現在の変動金利は0.8〜1.0%台まで上昇しており、私の固定金利(0.8%)と逆転しつつあります。
10年前に0.8%固定で借りた私のローンは、今となっては変動金利より安い。これは予想外の展開でした。
今から借りる人への示唆
2015年当時の0.8%固定はもう手に入りません。現在、フラット35は1.8〜2.2%前後です。一方で変動金利は0.8〜1.0%台。この状況で「変動か固定か」をどう判断すべきか?
私が伝えられるのは「正解」ではなく「判断の軸」です。
- 変動金利が今後さらに上昇すると想定するなら、固定の相対的な安心感は増す
- 逆に低金利が続くと信じるなら、変動の優位性は依然として残る
- ただし、変動と固定の金利差が縮まっている今、「固定を選ぶコスト」は以前より小さい
この「コスト差の縮小」こそが、2025年時点で固定を再評価すべき最大の理由だと私は考えています。
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住宅ローンを選ぶ前に確認すべき5つのチェックポイント
変動か固定かを議論する前に、自分の状況を正確に把握することが先決です。以下の5点を確認してください。
① 返済比率は適切か?
年収に対する年間返済額の割合(返済比率)が25〜30%以内に収まっているか確認しましょう。タワマン購入は借入額が大きくなりがちなので、返済比率が高い状態で変動を選ぶのは特にリスクがあります。
② 3〜6ヶ月分の生活費を手元に残せるか?
緊急予備資金をローン返済後も確保できるかが重要です。余裕資金がない状態で変動金利を選ぶと、金利上昇時に対処する選択肢が極端に狭まります。
③ 将来の収入変動リスクをどう見るか?
会社員か自営業か、業界の安定性、転職・独立の可能性など、収入が変動する可能性を率直に評価してください。収入が安定しているほど変動金利のリスク許容度は高まります。
④ 金利3%でも返済できるか?
変動金利が現在の3倍程度(2.5〜3%)になったとき、月々の返済額はどう変わるか試算しておきましょう。「払えるけど生活が苦しい」水準なら、固定金利という「安心の保険」を買う意味があります。
⑤ 借り換えの手間とコストを許容できるか?
変動金利を選んだ場合、金利上昇時には借り換えが選択肢になります。しかし借り換えには事務手数料・保証料・司法書士費用などで数十万円かかることも。この手間とコストを惜しまない覚悟があるかも判断基準の一つです。
「変動か固定か」より大事な本当の問い
住宅ローンの変動vs固定論争に答えを出すのは、10年後・20年後の金利が分からない以上、原理的に不可能です。
だから私が本当に大事だと思うのは、別の問いです。
「もし金利が3%になっても、返済を続けられるか?」
この問いに「YES」と答えられるなら変動でもいい。「想像するだけで怖い」と感じるなら、固定金利の安心感を買うことには価値があります。
繰り上げ返済と資産形成をどう両立するか
固定金利でローンを組んだ場合、もう一つ重要な判断が生まれます。それは「繰り上げ返済をすべきか、それとも投資に回すべきか」という問題です。
私の場合、0.8%という固定金利は非常に低い水準だったため、繰り上げ返済の優先度はあえて下げました。理由は単純で、長期的な期待リターンが0.8%を上回る資産運用の選択肢が十分にあったからです。
ただし、これは「金利0.8%だから繰り上げ返済は意味がない」という話ではありません。繰り上げ返済は確実なリターン(利息軽減)が得られる一方で、投資は元本割れリスクがあります。自分のリスク許容度と、残存ローン残高・残年数に応じて都度判断することが重要です。
【私の実践ルール】
- ローン金利(0.8%)を上回る期待リターンがある資産には積極投資
- 手元の流動資産が一定水準を下回りそうなら、繰り上げ返済よりキャッシュ確保を優先
- 金利上昇局面でも「固定」だから慌てない。むしろ利回りの上がった安全資産を再評価する
最後に:SNSの「正解」を鵜呑みにするな
YouTubeやXを見れば、「変動一択!」「固定は損!」といった言葉が飛び交っています。インフルエンサーたちは再生数を稼ぐために、分かりやすくて極端なポジショントークをします。
でも、彼らはあなたの人生に1ミリも責任を持ってくれません。もし金利が暴騰して、あなたがローン破綻しても、誰も助けてくれません。
「有名なあの人が言っていたから」「みんなが変動を選んでいるから」
そんな理由で数千万円の借金をするのは、あまりにも無責任です。
徹底的に調べて、シミュレーションして、自分で悩み抜いてください。「これなら絶対に大丈夫だ」と自分で腹落ちした結論なら、それが変動であれ固定であれ、絶対に後悔はしません。私が固定金利で損をしても後悔していないのは、自分で決めたことだからです。
家を買うなら、そのくらいの覚悟と本気を見せましょう。それができないなら、まだ買うべきタイミングではないのかもしれません。
よくある質問
Q. 今から固定金利で借りるのは遅い?
A. 2015年当時の0.8%固定は今や借りられません。ただ、変動が上昇傾向にある今、固定の相対的な安心感は再評価されています。「絶対的な低金利」より「自分が安心できる金利タイプ」で選ぶことが重要です。
Q. 途中で借り換えは検討しなかった?
A. 2〜3回、真剣に検討しました。ただ、借り換え手数料・手続きコスト・そして「安心感を手放すこと」を考えると、毎回「このままでいい」という結論になりました。
Q. ペアローンは検討したか?
A. 購入当時は妻が専業主婦だったため選択肢になりませんでした。現在共働きのご夫婦は、住宅ローン控除を2人分活用できるペアローンも有力な選択肢です。ただし離婚・収入減少リスクも慎重に検討してください。
Q. 変動金利でも元本返済は進むのか?
A. 変動金利ローンの多くは「5年ルール」「125%ルール」が設けられています。金利が上昇しても5年間は月々の支払い額が変わらず、かつ変動後も返済額増加は従来の125%以内に抑えられます。ただし、支払い増加分が元本ではなく利息に充当されるため、元本の返済が遅れるリスクがある点には注意が必要です。
Q. 2025年に90㎡に住み替えた際のローンはどう組んだ?
A. 住み替え時は旧居売却益を活用しつつ新たなローンを組み直しました。当時と異なり金利環境が変化しているため、固定一辺倒ではなく変動・固定のミックスローンも真剣に検討しました。住み替え時のローン戦略については別記事で詳しく解説予定です。
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